今帰仁村湧川のウフユミ・ワラビミチ


                                 沖縄の地域調査研究(もくじ


2008年8月27日(水)調査(旧盆あけの亥の日)

  今帰仁村湧川のウプユミ(ワラビミチ)の祭祀をみる。「湧川の」というより「湧川及び勢理客ノロ管轄村のウフユミ・ワラビミチ」と呼んだ方がよさそうである。午後一時頃湧川へ。旧盆あけの亥の日に行われる「ウフユミ・ワラビミチ」に参加する。勢理客ノロは勢理客での祭祀を済ませた後、湧川のヒチャヌアサギ(奥間アサギ)にゆき、我部からの来訪者と一緒にウガンを行う。その前に湧川のシンザトヤーと関わる神人が新里ヤーでの弓を射る所作がありウガンを済ませた後、奥間アサギでウガンを行っている(詳細についての報告は別に)。勢理客ノロ管轄の字(アザ)は勢理客・上運天・運天である。湧川の奥間アサギと関わるのは別の理由がある。

 奥間アサギは勢理客ノロの男方の旧家である。村の神アサギではない。旧家の跡というのは奥間アサギには火神が祀られていることから旧家の跡だとわかる。(神アサギには火神は祀られない)

 神人が継承されず消える運命にある中で、勢理客ノロが誕生していることに驚いている。嬉しいことである。

【今帰仁村湧川】

  ①新里ヤー ②奥間神アサギ  ③湧川ノルドゥンチ(他の神人と合流)  ④ムラー
  ⑤ウイヌアサギ(湧川の神アサギ)でのウガンが終わると、

勢理客ノロと我部から来た方々をウイヌアサギに歓待する。ウイヌアサギに向かう前に五回鼓を打つ(湧川の小学生二名、上運天の中学生二名)。ウイヌアサギでの湧川と勢理客ノロと我部の方々とのウガンが終わると、鼓を五回打ちならし、そこでのウガンは終わりをつげる。勢理客に向かう前に奥間アサギで五回鼓を打って勢理客へ向かう(車で移動)。

【今帰仁村勢理客】

 ⑥勢理客の神アサギ内

  勢理客の神アサギ内に鼓を打つ4名と湧川と運天の区長、そして勢理客ノロが招かれる。そこで玄
米(お神酒)をいただく。カーサーモチと飲み物をお土産にいただく。神アサギに招かる前に鼓を五回打ち、神アサギでのウガンが終わると再び鼓を五回打ち上運天に向かう(車で移動)。(玄米ジュー)

【今帰仁村上運天】
  
  ⑦上運天のアサギミャー
   上運天のアサギミャーに村人が座っている。勢理客から勢理客ノロと鼓打ちが到着すると上運天
の方   々が迎える。アサギミャーに入る前に鼓を打つ。鼓打ちは中央部に招かれる。勢理客ノロは上運天の   区長と一緒にウガンをする。海向かってと神アサギで。上運天を離れる時に、また鼓を五回打つ(車で   移動)。玄米ジュースが出される。

【今帰仁村運天】

  ⑧運天のアサギミャー

   運天に到着すると、アサギミャーに行く前に鼓を打ち、運天の村人に到着を知らせる。アサギミャ
ーに   到着すると、そこで五回鼓をうつ。招かれた、招く形態をとっている。勢理客ノロと湧川と上運天からき   た鼓打ち、そして区長はそれぞれの区へ戻る。

 
 
▲奥間神アサギ(奥間殿内火神)でのウガン       ▲新里一門のウガン

 
  
▲湧川ノロドゥンチでのウガン           ▲ノロドゥンチでの供え物

 
▲奥間アサギでのウガン(勢理客ノロと我部の方々)  ▲火神の前の供え物

 
    
▲ムラガーでの供え物            ▲ムラガーでのウガン

 
   
▲湧川の神アサギに神人が参集          ▲神アサギ内でのウガン

 
 
▲奥間アサギ前に待機する鼓打ち(4人)       ▲湧川神アサギ前で鼓を打つ

 
     
 ▲湧川の神アサギに招かれる勢理客ノロと我部の方々(代表)

 
  
▲湧川の神アサギをでる時に鼓を打つ   ▲奥間アサギを出るときの鼓打ち(勢理客へ)

 
   
 ▲勢理客の神アサギ内でのウガン        ▲勢理客を出るときに鼓を打つ

 
   
▲上運天でのウガン(勢理客ノロも同行)     ▲鼓打ちは招待されている。回りに村人

 
    ▲終わって次への鼓打ち(運天へ)           ▲実習生達も参加

 
    
▲運天に到着の鼓打ち              ▲運天の村人がノロと鼓打ちを迎える