国頭村桃原                               トップへ



【国頭村桃原】(2005年12月20日)

 国頭村の桃原の集落は海岸に近い場所に発達している。奥間と関わりが強くカニマングヮーと呼ばれこともある。地籍上昭和26年に奥間から独立した字である。行政区として大部古くから分立しているようである。桃原一帯は水田地帯をなし、奥間ターブックヮと呼ばれる。現在は花や砂糖キビ畑が広がる。

 集落のほぼ中央部に小高い森があり、そこに金満神社がある。すぐ傍に神アサギがあり、広場はゲートボール場として使われている。『沖縄島諸祭神祝女類別表』(明治)の奥間村のところに「桃原神アシアゲ」と記される。桃原は行政村として存立していないが、金萬神社(ウタキ?)と神アサギを創設し、祭祀場から村の体裁を整えている。しかし祭祀は本元の奥間村と一緒に行う。旧暦の7月に出す獅子舞、旧暦8月の豊年祭はまず奥間で、その後桃原で行われる。

 集落の北側は海岸に面しワーラバマと呼ばれ、北からの波や風で砂が吹き上げられている。その西側に見えるのは赤丸岬である。オモロにも謡われ、山原船などの航海と関わる岬である。



 ▲ワーラハマから赤丸岬方面をみる   ▲ワーラハマから辺土名方面をみる


       ▲金萬神社                ▲桃原の神アサギ